初めての方は「乳がん体験記を書き始めます」にもお目通しいただければ幸いです。
組織型 | 浸潤癌 一般型(硬性型) 特殊型 浸潤性小葉癌 |
リンパ節転移 | あり(2個) |
癌の浸潤経 | 19mm・切除断面陰性 |
組織学的悪性度 | 1 |
核異型度 | 1 |
ステージ | 2A(遠隔転移なし) |
タイプ | ルミナールタイプ エストロゲン受容体(+)95% プロゲステロン受容体(+)90% HER2(−) Ki67(低)10% |
治療 | ①部分摘出手術 ②抗がん剤 ③放射線治療 ④ホルモン療法 |
乳がん治療・全過程タイムライン
医療行為があった日のみを抜粋しています。治療段階ごとの体験談や、お勧めアイテムなどを今後アップしていく予定です。
1. 定期検診からがん告知まで(約1ヶ月)
- 2019年
10月10日乳がん検診、気になる影あり→ 同日細胞診 - 2019年
11月1日細胞診の結果:悪性の疑い → さらに組織診 - 2019年
11月14日組織診の結果:乳がんの疑いが濃厚(陽性90%以上)、実質のがん告知 - 2019年
11月14日大学病院へ紹介状の発行、初診の予約
2. 大学病院での初診から入院手続きまで(約1ヶ月)
- 2019年
11月20日大学病院初診
マンモグラフィ・超音波・血液検査 + 主治医と手術のスケジュール調整 - 2019年
12月2日MRI検査 - 2019年
12月9日CT検査 - 2019年
12月11日主治医から各検査の結果と手術の内容の説明
入院手続き:入院ガイドブックをもとに説明を受け、書類にサイン
3. 入院 → 手術 → 退院まで(9日間)
👉入院に必要な物リスト:「乳がん闘病グッズ【入院・手術編】」
- 2019年
12月16日入院:歯科検診・センチネルリンパ節生検のための色素注射全身麻酔でチューブを口から気管内に挿入するので、歯がグラグラしてないかなど口腔内の状態を検査します。色素注射は、手術中にリンパ節への転移を確認しやすくするための前処理です。
- 2019年
12月17日手術:病室を出て病室に戻ってくるまで約4〜5時間 - 2019年
12月18日手術翌日:尿管が外される → 歩行可能に - 2019年
12月22日手術5日後:ドレーンが外される →リハビリ開始術後は皮下に溜まってくる浸出液を体外に出すための管が脇の下あたりからでていて(液は首から下げた容器にたまる仕組み)、液の量や傷の具合を見て外されます。リハビリガイドを見ながら体操を開始できます。
- 2019年
12月23日リハビリ科で腕の可動域のチェック - 2019年
12月24日退院
4. リハビリと通院(約1.5ヶ月)
- 2020年
1月14日リハビリ科通院・リンパ教室リンパ浮腫(リンパ液がたまりむくんだ状態)についての講習を受けます。リンパ浮腫を防ぐには適度に体を動かすことも大事だそうです。
- 2020年
1月29日外来受診:病理検査結果の説明…のはずがドタキャンされる手術時に検体採取→病理検査をして初めて、詳しいがんのタイプやステージが判明します。この病理検査は通常術後から6週間かかるそうで、年末を挟んだことで遅れ、診察に間に合わなかったようです。
- 2020年
1月31日リハビリ最終回 - 2020年
2月5日外来受診:病理検査結果の説明(やり直し)・術後の傷チェック
5. 抗がん剤治療(3ヶ月)
- 2020年
2月12日1クール目:投薬+ジーラスタ投与(翌日)1クール=3週間(抗がん剤の投与+休薬期間)。抗がん剤で正常細胞もダメージを受けるので投与後は回復時間が必要です。4クールとはそのセットを4回繰り返す事をいいます。
抗がん薬によって骨髄の働きが悪くなり、病原菌から体を守る白血球の仲間・好中球が減ってしまいます。そうすると感染症にかかりやすくなるので、投薬の翌日のタイミングで好中球を増やす「ジーラスタ」という注射をします(任意)。
- 2020年
3月4日2クール目:投薬+ジーラスタ投与(翌日) - 2020年
3月25日3クール目:投薬+ジーラスタ投与(翌日) - 2020年
4月8日手足症候群発症・緊急外来踵が霜焼けのように真っ赤になり病院へ。手足症候群(投薬の副作用)と診断→塗り薬ですぐに良くなりました。自宅療養中も気になる症状が出た時は、都度主治医と相談です。
- 2020年
4月15日4クール目:投薬+ジーラスタ投与(翌日) - 2020年
5月11日抗がん剤治療終了 → 放射線治療の説明を受ける
6. 放射線治療(約1.5ヶ月)
- 2020年
5月13日放射線治療スタート合計30回の照射をしました。大学病院の営業日にあわせて、平日は毎日連続で通います。照射自体は数分で終わります。
1週間に1回の頻度で、放射線科医の診察があります。皮膚の状態を見て、必要に応じて保湿クリームを処方してもらいました。
- 2020年
6月23日放射線治療終了
7. ホルモン療法(約2.5年継続中)
- 2020年
6月25日ホルモン療法開始ホルモン療法とは、ホルモン受容体陽性の乳がんの患者さんを対象にした治療です。サプリのように毎日1錠の薬を飲むだけですが。なるべく毎日同じ時間に飲むことが勧められています。
- 現在まで以後、3〜4ヶ月ごとに定期受診
その時によって内容が違います:処方箋だけの日、血液検査だけの日、マンモグラフィだけの日、超音波と触診の日など。
メンテ薬を飲んでいる今も「治療中」なのかもしれませんが、2019年の12月に手術し、2020年6月に通院治療は終わったので、感覚的に闘病期間は6ヶ月といったところでしょうか。
自分が闘病前に知りたかった「いつ」
髪の毛はいつ抜けたのか、そしていつ生えてきたのか
脱毛開始は最初の抗がん剤投与の12日後でした(主治医からは平均10日目と言われていました)。脱毛2日目にはごっそりきたので、その日のうちにバリカンで坊主にしました(バーバー尻メガネ)。
パヤ毛が生えてきたのは、最後の抗がん剤投与の2ヶ月後。野球少年のような薄くない坊主になるまでさらに2ヶ月かかりました。
手術したほうの腕が100%元通りに挙がるようになったのはいつか
手術から1ヶ月後です。毎日ストレッチとリハビリした甲斐がありました。
いつ誰に乳がんをカミングアウトしたか
【妻ちゃんに】告知を受けた10分後、電話で。10分間は独りで歩きながら考えていました。
【親に】告知を受けた1週間後、メールで。「定期検査の結果は?」と聞かれて仕方なく。
【信頼できる人友人に】脱毛→バリカン処理後。フェイスブックで、スキンヘッドの写真と共に。
術後に最初に温泉にいったのはいつか
手術から1.5ヶ月後です。抗がん剤治療が始まると外出が難しくなるので、その直前に「手術おつかれ&これから頑張ろう」と、妻ちゃんが家族風呂つきの部屋を予約してくれました。その後の闘病を振り返ると、そのタイミングで気分転換できたのは本当に良かったです。
以上、思いつくままに挙げてみました。